|
|
| 棺の中の悦楽 悽愴篇―山田風太郎ミステリー傑作選〈4〉 (光文社文庫) |
 |
著者名 |
山田 風太郎 |
| 出版社 |
光文社 |
| 発売日 |
2001/07 |
| おすすめ度 |
 |
| 参考価格 |
900円(税込) |
| 価格 |
900円(税込) |
| 発送可能時期 |
在庫あり。 |
|
|
|
|
|
|
|
| カスタマーレビュー |
男と女に金、肉欲をシェイクすると色んな形の情愛ジュースが出来る |
| 2007/01/27 6人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。 |
| 山田風太郎、現代ミステリー集、凄愴編。短編7編に中篇「誰も私を愛さない」長編「棺の中の悦楽」を収録。どれも読み応えのある作品ばかり。「赤い蝋人形」「二人」は謎解き要素の強い非常に巧みな傑作短編。「30人の3時間」はまあよくあるタイプの極限状態に置かれた人間心理を描いた作品で単調、「わが愛しの妻よ」は俗世間の卑俗さ、仕方の無い性だが男の下半身の欲望とを露骨に描きすぎな作品。「祭壇」も強烈だな。「女死刑囚」「新かぐや姫」「誰も私を愛さない」は女の自主的にしろ受身的にしろ表にも裏にもなりえる二面性を描き、それに関係する男の煩悶や苦悩も見事に描いている、まあ山田氏お得意のタイプの短編でありミステリーにもなっている巧みさがお見事。「棺の中の悦楽」も山田氏お得意のテーマ性をこめた連作の一篇一篇が最後に終結して見事に纏まるタイプの長編。「祭壇」と似ているタイプの作品だが、それでいて山田氏ならではの女の二面性(男から主観的に見た女の不可解さが「聖と俗」という見方になりえる)も描き、最初は金に釣られて引っ付いた強欲(しかも様々なタイプが出てくる)な女達も情が移り自分の一番大事な物を捧げても厭わない様になる。反面、そんな俗感情など持っていない様に信じた心の恋人が自分の意に介さないと、簡単に反旗を翻す。まあ金のせいで好悪どちらにも転がる女性心理(男もだけど)を描き、最後は見事に全てが金を巡っての因果応報の形になる。最後の所で主人公が心の恋人に全てを告白したらどうなっていたのだろう?情愛を押さえてきた主人公なので、そうなれば話のテーマ性が散逸してしまうからやめたのかなあ?個人的にはやはり情愛は金に勝つのだというオチにして欲しかったなあ。ロマンチストな私としては。 |
うまいもんだ! |
| 2006/12/18 3人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。 |
忍法帖,明治もの,室町もの,キリシタンものとジャンルを問わず数多の傑作をモノにしてきた著者が昭和20〜30年代に発表した短中篇9本収録。
舞台設定は古くても,人間の心の闇,いやらしさ,哀しさ,残酷さ,聖と俗をミステリータッチで描き出した氏の作品は今読んでもまったく古びていない。表題作は「日本初のノワール」ともいうべき大傑作。恐るべき心理描写力。加えて定評のあるストーリーテラーぶりで700ページ近いボリュームを感じさせず一気に読了。
ミステリーであり宗教小説でもありノワール,文学でもある。まさに天才山田風太郎の底力,奥行きの深さを実感した。
|
|
|
|
|
|