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ヒジュラに会う―知られざるインド・半陰陽の社会 (ちくま文庫)
ヒジュラに会う―知られざるインド・半陰陽の社会 (ちくま文庫) 著者名 大谷 幸三
出版社 筑摩書房
発売日 1995/04
おすすめ度 おすすめ度:4.5
参考価格 693円(税込)
価格 -
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>ジャンル別>ノンフィクション>ノンフィクション 全般
カスタマーレビュー
おすすめ度:5  ノンフィクションの一大傑作
2006/09/25  0人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
10年ほど前のインド旅行中、
列車でグジャラート州バローダを通過する際に、
明らかに男の体格であるにもかかわらずサリーを纏い、
乗客たちに嫌がらせともつかないことを繰り返しながら
幾許かの金銭を巻き上げているらしい、
異様な風体の者たちを目にしたことがある。

その時は、「ヒジュラ」という存在自体を知らなかったし、
その後も格別な興味を抱くことはなかったのだが、
ひょんなきっかけから本書を読んで、本当に驚かされた。
近年、アジアでのバックパッカー的な生活を
題材に据えた文章やマンガは決して少なくないが、
本書の水準に達しているものは、未だ皆無と言ってもいい。

「第三の性」とも言うべきヒジュラは、
表面上は賎民と蔑まれる存在でありながら、
なかにはその美貌と歌舞音曲の才を武器に、
社会の中枢に食い込む者すらいるらしい。
その彼らの特殊な存在様式を手がかりに、
著者によれば高度な論理性に貫かれてもいるという、
インド社会の渾沌として複雑極まりない実相を
徐々に明らかにしていく本書の叙述は、
本当にスリリングで、読者を飽きさせることがない。

当時の著者自身が置かれていた、部外者的なポジションを
ヒジュラという存在に重ね合わせることから始まった旅は、
いつしか宗教的な巡礼の様相を帯びることになり、
ヒンドゥーの聖地中の聖地とされる北グジャラートへと向かう。
だが、ようやくたどり着いた最後の目的地で、
安易な解決が与えられることは決してなく、
むしろ非情に突き放されるようにして、唐突に旅は終る。

その後、著者は別名でマンガ『勇午』の原作を担当しているほか、
チベット亡命政府の長、ダライ・ラマ14世による
『般若心経』講義の書籍・DVDの制作にあたっているようだが、
この時の旅の経験が彼の人生に与えたインパクトについて、
いちどゆっくりと話を聞いてみたいものである。
おすすめ度:5  上質な本
2006/02/20  2人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
 ヒジュラについて知りたい方にはお薦めの本です。インド社会やカースト制度、宗教などを絡めながら、私たちには馴染みのない、ヒジュラという存在について分かりやすく解き明かしてくれます。
 しかしこの本の本当にすばらしい点は、ヒジュラという存在を外側から眺めるのでなく、ヒジュラを追い求め、インドを彷徨う著者の姿です。著者は放浪の末に、ヒジュラという存在を超えて、不幸や不運に運命づけられた、普遍的な人間の存在に到達します。そのときヒジュラを追い求めた著者の放浪が、インドを巡礼して歩いた、かつてのヒジュラの姿とも重なります。
 「人間は平等である」ということが当然の現代社会にあって、実は決して平等ではないことに強く不満を持つ方は、この本を読んでみるといいかもしれません。
 よくできたロードムビーが旅をした気分にさせてくれるように、この本もヒジュラを求めてインドを放浪した気分にさせてくれる本です。絶版なのが非常に残念な、上質で美しい本です。
おすすめ度:4  インパクトのある本です。
2006/01/17  3人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
御存知であろうか。インド第3の性。衝撃を受けた。ただでさえ厳しいインドのカースト制。そもそも半陰陽の人間が、デリーに1万人以上、って、そんなに高い割合で、半陰陽は生まれているのであろうか・・仲間が死んだら、仲間だけで弔って、2度とこんな体で生まれないように、と死体を殴ったりする・・壮絶だ・・・3歳から8歳の間に必ず親方が訪ねてきて、ヒジュラのみの世界へ連れていってしまう・・カースト社会ならではの仕組みではあろうが・・壮絶としかいいようがない。
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