???極めつけは、何といっても最終話「グランド・フィナーレ」だろう。ロスはその昔、プロのダンサーを目指していたのだ。ここで名ゼリフ“僕たち、そんなことも話さずに10年近く乗り切ってきたんだね”が飛びだす。『フレンズ10〈ザ・ファイナル〉』は、全編で人生の変化と結末を描き出していく。モニカとチャンドラーは養子を取ろうと家を買い、かつてはニューエイジかぶれだったフィービー(リサ・クドロー)は結婚する。レイチェルはパリでの仕事をオファーされ、それをきっかけに、ロスがようやく愛を誓う。
???2人の名脇役にも最後の晴れ舞台が用意されている。まず「ジョーイに教えるな!」にジャニス(マギー・ウィーラー)が再登場し、モニカとチャンドラーの隣の家を買おうとする。一方、“セントラル・パーク”の店長ガンター(ジェームズ・マイケル・タイラー)は、「グランド・フィナーレ」で、ついにレイチェルへの想いを告白。さらに、クリスティーナ・アップルゲイトが「フィービー&マイクのアニバーサリー」で待望の再出演を果たし、ダニー・デビートは「ゴージャスすぎるストリッパー」で気難しいストリッパーという意外な役を演じている。「ロス、恋の面接審査」のグレッグ・キニアは、ロスの新しい恋人の元恋人でノーベル賞受賞者という設定であり、弁解がましい性格を見事に表現している。「レイチェルの華麗なる転身」におけるダコタ・ファニングとジョーイ(マット・ルブランク)の顔合わせは初々しい。「ウソは真実のはじまり?」からは、ポール・ラッド(フィービーの夫マイク役、「レイチェルの華麗なる転身」ではゴミ袋と呼ばれる)に加えて、アンナ・ファリスがサブ・レギュラーの仲間入りをする。
???『フレンズ10〈ザ・ファイナル〉』では、ジョーイとレイチェルの気まずい関係はすぐに解消され、いつものノリが最後まで続く。「グランド・フィナーレ」では、10年以上ものあいだ入れ替わり立ち替わり暮らしてきたアパートにひとり、またひとりと鍵をかけ、登場人物たちが去っていく。これ以上ハッピーで涙を誘うラストは考えられない。『フレンズ』DVDコレクションの最後を飾る本作は、有終の美と呼ぶにふさわしい内容だ。長いギャグ・リールやキャストの回想など、今まで以上に充実した特典が魅力である。(Donald Liebenson, Amazon.com)