| これは意外な掘り出し物でした。てっきり、この手の本にありがちな懐古趣味・オタク趣味的な代物かと思えば、中身は実にまっとうなメディア論であり、商品分析! 「少年漫画誌の新規参入はなぜ難しいか?」「レディコミはなぜ単行本が売れないのか?」「なぜ週刊少女漫画誌は消えたのか?」。この本に書かれているのは、その「なぜ?」の詳細な分析であり、数え切れない成功と失敗の物語です。「子供という『厳しい』読者に負けた」「最初に雑誌のカラー(性格)を固定しすぎた」「後発の姉妹誌に食われた」「盛り込みすぎ」等々。(どれがどの雑誌のことかは、見てのお楽しみ(^^)) これまで、マンガを芸術、文化として論じる本はあっても、良い意味で『商品』として解析した本は他に記憶がありません。もちろん、「ああ、懐かしいなぁ」と思い出に浸れるあの雑誌、この雑誌もちゃんと載ってます。『マンガ的』にも十分読み応えがあるのもポイント高い。基本的に『マンガ好き』な方々が書いただけあって、クールな分析の中にも行間に『愛』を感じずにはおれません。 惜しむらくは、最近一大勢力となっている美少女コミックやボーイズラブ系雑誌の記述が弱いのと(『レモンピープル』や『June』は載ってるんだけど)、サイズの割に少々お値段高めな点でしょうか。 しかし、趣味的にも、おそらく『実用的』にも、なにがしか得る物がある本です。どうやらこの本自体はまだ『消えて』いないようなので(^^;)、今のうちにゲットしておきましょう。 でないとすぐ消えちゃうよ? |