| 前文の初っぱなからカマしてくれます。 >この本を手にとっているあなたは、すでに勝ったも同然である。 > >CGを用いてアートなりエンターテイメントなりをやっていこうというのに、 >人体について学ぼうという考えが頭の中をよぎっただけで、 >もはやこの世界で一歩も二歩も、いや百歩も先に進んだことになる さてこの本は、医学博士とCGクリエーターの共著だけあって、 医学的に裏付けられた知識を、CGで見事に見せてくれます。 たとえば「片手を上げている人」を描くときは、 単に直立している人の腕だけを「上げた状態」にすればいい、のではありません。 ふつう人は片手を上げると、 それにつられて肩も上がり、首が反対側に傾くからです。 極端な言い方をすれば、首と片手と胴体でYの字を描くのです。 そのことを、イラストと骨の図を対比し、さらに ×手だけ挙げた図 → ○肩を上げた図 → ◎首も傾けた図 と、順にすべてCGで見せてくれるので、わかりやすいったらありません。 あと人間は手を伸ばすと、手が外側に曲がる。 この角度によって人は荷物を持ちやすくなるので、 キャリングアングルと呼ばれている、というツウな知識と、 概して人間は性差による体型の差が少ない動物であるが、 キャリングアングルは性差が出やすい。 その角度は女性の方が大きいのだ、という指摘は、びっくりでした。 いままで生まれてから人間を何十万人も観ていますが、気づきもしませんでした。 ひじをピンと伸ばすと、 女性(ことに若い女性)の中には、ひじが後ろに曲がる人がいる。 これは男性ではめったに見られない現象である、という説明もグッドです。 他にも、手は指元からではなく、手のひらから曲がるとか、 耳はどんな人でも、必ずあごのラインより後ろの方にあるとか、 ツウな知識がてんこ盛りです。すばらしい本でした。 |